「諏訪大社が怖い」と耳にすることがありますが、その理由は一体何でしょうか?
古くから伝わる不思議な出来事や神事がその背景にあると言われていますが、それらの真相はどこにあるのでしょうか?
この記事を読むことで、諏訪大社にまつわる怖い話の実際の内容や、それらがどのようにして伝説として語り継がれたのかがわかります。
これを知ることで、諏訪大社の持つ歴史や神聖さをより深く理解することができるでしょう。
諏訪大社の怖い話:諏訪大社が怖いと言われる理由
諏訪大社が怖いと言われる背景には、長い歴史と共に伝わる不思議な話が影響しています。ここでは、諏訪大社の基本情報と、「怖い話」の真相を徹底的に調査し、その由来と真実を明らかにします。
諏訪大社に関する基本情報
諏訪大社は長野県諏訪市にある神社で、上社本宮、上社前宮、下社春宮、下社秋宮の四社から成り立っています。創建は古く古事記にも記載されており、地域の人々に長年信仰されています。
また諏訪大社には「諏訪の七不思議」と呼ばれる不思議な伝説が数多く伝わっており、これが恐怖の理由として取り上げられることがあります。
諏訪大社が怖いとされる理由
ネットやSNSでは諏訪大社が怖いとされる理由として、「近隣の文杭峠がゼロ磁場で有名」「諏訪の御柱祭で毎回負傷者が出る」といった点が取り上げられますが、どれも説得力に欠けます。
文杭峠は諏訪大社(上社)から直線距離で30km以上も離れており、また負傷者が出るハードな祭りといえば大阪岸和田のだんじり祭りなど、他にいくらでも存在するためです。
よってこの記事では、諏訪大社が怖いとされる理由は諏訪地方に伝わる七不思議(実際には11不思議)にあるのではないか?との仮説で構成させて頂きます。
まずは実際に諏訪地方に伝わる七不思議(11不思議)をご紹介します。(なお、以下の画像は実際の諏訪大社とは無関係のイメージ画像です)
諏訪大社の怖い七不思議(1):元朝の蛙狩り
元日の朝に上社本宮で行われる神事では、御手洗川の川底を掘って蛙を捕え、拝殿前で射抜いて生贄として神前に捧げます。どんなに寒い年でも必ず蛙が見つかることが諏訪の七不思議とされています。
諏訪大社の怖い七不思議(2):神野の耳裂鹿
御頭祭では毎年75頭の鹿の頭が神前に供えられますが、その中には必ず1頭、耳の裂けた鹿が含まれていたと言われています。この耳裂鹿は「高野の耳裂鹿」と呼ばれ、諏訪七不思議の一つとして語り継がれました。
諏訪大社の怖い七不思議(3):葛井の清池
葛井神社の池には、上社で1年間使用された道具や供物が毎年大晦日の夜に沈められましたが、これが翌日の元旦には遠州(静岡県)の佐奈岐池に浮かんだと言われています。また池の主として片目の大魚がいたとか。
諏訪大社の怖い七不思議(4):宝殿の天滴
上社宝殿の屋根には不思議な穴があり、晴天が続いても1日3粒の水滴が落ちてきます。日照りの際にこの水滴を青竹に入れて雨乞いすると、必ず雨が降ると伝えられています。
諏訪大社の怖い七不思議(5):御神渡り
諏訪湖は冬季になると結氷し、湖面に氷の道が現れます。この現象は上社の男神が下社の女神の元へ渡る道として伝えられ、神官によって天候や農作物の運命を占う重要な儀式となってきました。
諏訪大社の怖い七不思議(6):御作田の早稲
諏訪神社の御作田(上社藤島と下社御作田)では、毎年6月末に田植えを行い、周囲の田よりも早く稲穂が出るとか。わずか1ヶ月で収穫でき、8月1日には神前に供えることができたため、不思議な現象とされています。
諏訪大社の怖い七不思議(7):穂屋野の三光
諏訪神社の狩猟神事で最も重要とされる御射山祭の当日には、太陽・月・星の光が同時に見えると伝えられています。この現象を七不思議に加える際は、五穀の筒粥か御作田の早稲のどちらかを除外することがあります。(今回は両方を含めています)
諏訪大社の怖い七不思議(8):根入杉
下社秋宮の「根入りの杉」は、丑三つ時(夜中の2時〜2時半)に枝を垂れ下げていびきをかくと伝えられています。さらにその枝を煎じて子供に飲ませると夜泣きが止まるとも言われ、樹齢は約700年と伝えられています。
諏訪大社の怖い七不思議(9):湯口の清濁
上社の神様夫婦が喧嘩し、奥さん神様が家出をして下社へ向かう途中、お化粧用のお湯が湖に落ち、諏訪湖から温泉が湧き出したとか。さらに下社秋宮からもお湯が湧き出しましたが、汚れた者が入ると湯口が濁ると伝えられてきました。
諏訪大社の怖い七不思議(10):五穀の筒粥
諏訪神社下社では1月14日の夜、白米と小豆を44本の葦と共に煮て、翌日その粥の量で農作物の豊凶やその年の吉凶を占う神事が行われます。
諏訪大社の怖い七不思議(11):浮島
砥川の清流中にある浮島社は、どんなに大水が出ても決して流されなかった島として、下社七不思議の一つに数えられています。島には清め祓いの神様が祀られ、6月30日の夏越の大祓では厄を払う神事が行われています。
諏訪大社はやっぱり怖い!あ〜怖かった〜(棒読)
いかがでしたか?諏訪大社、怖かったですね〜(棒読)。諏訪大社は日本で最も歴史のある神社の一つで、長い歴史の中で多くの不思議な言い伝えが残されています。
冒頭でも触れた通り、ネットやSNSで指摘される「御柱祭での事故」や「ゼロ磁場の文杭峠」といった話は諏訪大社の怖さとは直接的な関係はなく、過熱した祭りの危険性、または理科的な話です。
一方で諏訪の七不思議に関しては、古来から生贄を捧げる儀式などが行われており、それが「諏訪大社=怖い」といったイメージを作り上げた要因かもしれません。
今回、諏訪に伝わる七不思議(11不思議)を紹介し、なぜ諏訪大社が怖いと言われるのかを考察しました。純粋な気持ちで諏訪大社を訪れ、七不思議にまつわる場所を確認してみてください。
今回の記事は”一旦”ここまでです。ご覧いただきありがとうございました!
諏訪大社を訪問される際は、四社巡りをする場合、どこか1ヶ所に限定して参拝する場合それぞれについて、以下の記事でご紹介しています。
さて。純粋な読者さんがいなくなったところで、これらの七不思議を理論的に分析していきます。懐疑的な視点をお持ちな方は、ぜひ引き続きお読みください。
繰り返しますが、この先は少し現実的な視点に基づいたお話になりますので、純粋な心の持ち主はブラウザバックをおすすめします。
諏訪大社の怖い話:噂の真相を徹底調査
さて、諏訪大社が怖いとされる理由について「諏訪の七不思議」を挙げましたが、果たしてそれらは本当に怖いことなのでしょうか?
ここでは、「諏訪の七不思議」を現代的な観点から徹底調査してみたいと思います。
(諏訪大社の怖い七不思議):元朝の蛙狩り
元日の朝に上社本宮で行われる神事では、御手洗川の川底を掘って蛙を捕え、拝殿前で射抜いて生贄として神前に捧げます。どんなに寒い年でも必ず蛙が見つかることが諏訪の七不思議とされています。
怖いというより、蛙がかわいそう。
冬眠中のカエルは川底や土の中でじっとしているため、掘れば簡単に見つかります。寒い年でもカエルが見つかるのは当然のことで、むしろ宗教的なアピールが強調されているように感じられます。
それよりも、蛙を生贄として神前に捧げる行為の方が、現代では残酷に思えます。この神事の不思議さは伝統的な儀式に基づいていますが、現代の視点ではその内容に疑問を抱くことも少なくありません。
大晦日と元旦にPETAと動物の味方たちは長野県の諏訪大社を訪れ、一年の始まりにカエルを串刺しにする儀式「蛙狩神事」に反対しました
— PETAアジア (@petaasia_japan) January 2, 2023
抗議には生け贄にされる血まみれの動物を模した巨大な「カエル」が用いられ、初詣に来た多くの参拝者の方々が関心を持ち、純粋に🐸を心配するお子さんもいました pic.twitter.com/VLsT5pwwyS
蛙狩りの神事は現在も行われている(参考:諏訪大社HP)ようですが、神事とは言え「生贄」という言葉に抵抗を感じる方が多いようです。
かつて信州では蛙も貴重なタンパク源だったのでしょう。しかし、現代においては蛙が必ず見つかることよりも、生きた蛙を捧げる行為に多くの方が抵抗を感じてしまうのかもしれません。
(諏訪大社の怖い七不思議):神野の耳裂鹿
御頭祭では毎年75頭の鹿の頭が神前に供えられますが、その中には必ず1頭、耳の裂けた鹿が含まれていたと言われています。この耳裂鹿は「高野の耳裂鹿」と呼ばれ、諏訪七不思議の一つとして語り継がれました。
偶然、もしくは人為的なものを感じる。
耳が裂けた鹿が必ず含まれていたという話は、偶然の産物に過ぎない可能性が高いです。
鹿の耳が裂けること自体は自然現象であり、特に不思議なことではありません。信仰的な意味合いで特別視されたかもしれませんが、実際には単なる偶然か、選別された結果と考えるべきです。
耳裂鹿ですね。諏訪大社の御頭祭に捧げられる鹿には、必ず一頭耳の裂けた鹿がいると言われています。この鹿は、「神の矛」にかかって耳が裂けたと伝えられています。
— 🍒珠下(たまもと)なぎ🏠@『大江山恋絵巻~人の巻~』新発売! (@tamamotonagi) September 5, 2021
出雲から糸魚川の翡翠を求めてやってきた大国主の別名は八千矛神。色々想像を掻き立てられます😊
御頭祭→https://t.co/YRiKQftDGc https://t.co/fl65ZNjv6K
鹿の耳って裂けることあるんですか?
自然の中で暮らす鹿にとって、耳が裂けることは珍しいことではありません。ただ、この神事にあたって特別な選別が行われたりしていないことを願いたいですね。
(諏訪大社の怖い七不思議):葛井の清池
葛井神社の池には、上社で1年間使用された道具や供物が毎年大晦日の夜に沈められましたが、これが翌日の元旦には遠州(静岡県)の佐奈岐池に浮かんだと言われています。また池の主として片目の大魚がいたとか。
現実的ではない。っていうか沈めるな。
現実的には、葛井神社周辺から遠州まで直接繋がる川は存在しません。物理的に考えると、葛井神社の池に沈められた道具がそのまま遠州まで流れることは不可能です。
また佐奈岐池という池は存在せず正確な位置も不明とされており、この話は民間伝承として理解するべきです。地理的・歴史的背景を考えると、伝説の一部として信じるには無理があります。
佐鳴湖は浜松市にある「苺ましまろ」の聖地だが、実はこの湖は諏訪と繋がっている。正確には諏訪大社の一部だった葛井神社の葛井の清池に、大晦日の深夜に投げ込んだ供物が同時間に「サナギノ池」に浮かび上がるという。佐鳴湖は諏訪のサナギ(鉄鐸)に似ていたのでそう呼ばれていたのかもしれない。 pic.twitter.com/nzC0XVxuOs
— あきばっくす (@akibax) March 14, 2022
このような話は、何らかの真実を隠すために作られた可能性が高い印象があります。
実際、神社の池に道具や供物を投棄してますからね。「大丈夫!ここに捨てても翌日にはどっか別の国に流れていっちゃうから!」っていう、言い訳っぽく聞こえます。
(諏訪大社の怖い七不思議):宝殿の天滴
上社宝殿の屋根には不思議な穴があり、晴天が続いても1日3粒の水滴が落ちてきます。日照りの際にこの水滴を青竹に入れて雨乞いすると、必ず雨が降ると伝えられています。
うーん。言った者勝ち感がすごい。
屋根の穴から水滴が落ちる現象自体は、屋根材や構造の特性によるものかもしれませんが、雨乞いとの関連性は科学的根拠に乏しいです。
雨は気象条件によるものであり、この現象が雨を引き寄せるというのは偶然の一致に過ぎるでしょう。
諏訪七不思議「宝殿の天滴」
— SNACK 綾 (@Ayakisetsu) September 29, 2022
俗にお天水と稱(称)される。どんな晴天の日でも雫が“三滴”は屋根上の穴から降り落ちると云われ、旱天の折りにはこのお水を青竹に頂いて持ち帰り雨乞いの祭りをすると必ず雨が降ると云い伝えられる。
また、この水滴が天竜川の水源(!?)になるという。 pic.twitter.com/cB6Uj8oePl
24時間で3滴なんですよね。大きな屋根のどこから落ちてくるかも分からないし。確かめようにも、瞬きすらできないです。
現代の技術を使って軒下にカメラを設置するのも非常に手間がかかりますし、実際には誰も試みないでしょう。つまり言った者勝ちであり、宗教的な説得材料としてはよく考えられています。
(諏訪大社の怖い七不思議):御神渡り
諏訪湖は冬季になると結氷し、湖面に氷の道が現れます。この現象は上社の男神が下社の女神の元へ渡る道として伝えられ、神官によって天候や農作物の運命を占う重要な儀式となってきました。
自然現象です。
御神渡りは自然現象で、氷の膨張と収縮によるものです。冬季に諏訪湖が結氷し、気温の変化で氷が動いて亀裂が生じ、その結果として氷の道が現れることは科学的に説明できます。
神話や儀式は文化的な背景があり、自然現象に神聖な意味を見出すのは理解できますが、科学的には単なる物理現象です。
御神渡りは毎年、諏訪湖の冬の風物詩としてテレビニュースで報道され、多くの人々に親しまれています。
御神渡りは自然現象でですが、諏訪湖特有のものです。その他の湖沼ではあまり発生せず、諏訪湖の地理的条件や気候、氷の厚さなどが影響していると考えられています。
(諏訪大社の怖い七不思議):御作田の早稲
諏訪神社の御作田(上社藤島と下社御作田)では、毎年6月末に田植えを行い、周囲の田よりも早く稲穂が出るとか。わずか1ヶ月で収穫でき、8月1日には神前に供えることができたため、不思議な現象とされています。
無理でしょ。
稲が1ヶ月で成長し、収穫できるというのは科学的には不可能です。通常、稲は3〜4ヶ月の生育期間を必要とし、適切な気候条件が整わなければ収穫は難しいです。
特定の田んぼでそれが可能だとするのは現実的ではなく、この伝承は何らかの誤解や過剰な伝説的要素が含まれている可能性が高いです。
再投稿
— ug (@ugskm) June 16, 2020
諏訪の七不思議の1つ、御作田の早稲のヒミツ。
田植えから1ヵ月で実る稲、伊藤富雄氏も書いていらしたかと思いますが、改めて考察。ポイントは3つ。早稲を使う、旧暦と新暦の時差、育苗期間を長くする、です。詳細は↓ 写真は昨秋の諏訪大社下社の御作田社の稲。https://t.co/5eUT96n5Aq pic.twitter.com/DSVl4ve8x0
「1ヶ月で収穫することは可能だ」という情報もありますが、かなり特殊な方法で行っているため、何かしらの目的を持つ神事として行われていた可能性が考えられます。
「早稲田」という地名は日本全国に存在し、稲が早く成長する土地を意味する場合がありますが、通常の生育速度を超えて稲が早く育つ科学的根拠はありません。
(諏訪大社の怖い七不思議):穂屋野の三光
諏訪神社の狩猟神事で最も重要とされる御射山祭の当日には、太陽・月・星の光が同時に見えると伝えられています。この現象を七不思議に加える際は、五穀の筒粥か御作田の早稲のどちらかを除外することがあります。(今回は両方を含めています)
あり得るけど、天体の位置関係次第。
太陽・月・星が同時に見えることは特定の条件下であり得ますが、常に見られるわけではありません。
太陽が沈んだ直後や日の出前、または月が太陽と近い位置にあるときなどに、空が暗くなり星が見えやすくなります。しかし、この現象が御射山祭の当日に必ず見られた訳ではないと思われます。
“穂屋野の三光”
— カーラカーリ (@KalA_khali) August 27, 2020
… ならぬ穂屋祭の夜の二光
ナンツッテ…♬( 〃▽〃)✨🌗⭐️
ドップリ秋どすなぁ🌾 pic.twitter.com/oocOYPmjcF
興味深いのは、これが七不思議に加えられた場合は「御作田の早稲」や「五穀の筒粥」が除外されることです。この記述から推測するに、この天体現象が豊作や不作に関係していた可能性が考えられます。
え?どういうことですか?
推測ですが、例えば御射山祭の当日に太陽・月・星が同時に見えた年は不作とされ、「御作田の早稲」も育ちませーん!的な、天体配置による占いの一環だったのかと思われます。
(諏訪大社の怖い七不思議):根入杉
下社秋宮の「根入りの杉」は、丑三つ時(夜中の2時〜2時半)に枝を垂れ下げていびきをかくと伝えられています。さらにその枝を煎じて子供に飲ませると夜泣きが止まるとも言われ、樹齢は約700年と伝えられています。
んなことあるかい!
夜中に木がいびきをかくという話は、自然現象や風の影響を人間の行動に例えたものと考えられます。木が枝を垂れ下げるのは、寒さや湿度の変化に反応しているだけで、いびきとは無関係です。
樹齢700年も現実的には可能ですが、夜泣きの治療法として木の枝を煎じるというのは迷信に過ぎると考えられます。
下諏訪町・諏訪大社 下社 秋宮
— なかのしま (@Nakanoshiman) March 18, 2024
風呂上がりで夜の参拝へ。上社は昨年行ったので、今回は下社
境内に入るとまずは樹齢800年ともいう大迫力の「根入の杉」がお出迎え
重文指定を受けている神楽殿が豪壮で素晴らしかった、注連縄が太すぎて驚き
わかりにくいけど、神楽殿の真上にオリオン座が見えて感動 pic.twitter.com/60DtxpGoly
まあ、これはやっぱりそうなっちゃいますよね笑
試しに「根入杉」でYouTube検索をしてみてください。もし神社の境内で夜中にいびきをかく杉の木があるなら、確実にその映像が公開されているはずです。
(諏訪大社の怖い七不思議):湯口の清濁
上社の神様夫婦が喧嘩し、奥さん神様が家出をして下社へ向かう途中、お化粧用のお湯が湖に落ち、諏訪湖から温泉が湧き出したとか。さらに下社秋宮からもお湯が湧き出しましたが、汚れた者が入ると湯口が濁ると伝えられてきました。
んなことあるかい!
この話は現実的にはあり得ません。温泉が自然に湧き出ることはありますが、神話的な要素や神様の家出が直接的に温泉を湧かせるというのは科学的根拠に乏しいです。
伝承や伝説として語り継がれることが多いですが、実際には偶然の地質的な現象が関係しているでしょう。
「湯口の清濁」
— がっち (@gatch8960) May 28, 2019
八坂刀売神が下社に移るとき、化粧用の湯を含ませた綿を置いた場所から温泉が湧き出した伝承があるそうです
この湯に邪悪人が入ると、湯口が濁ったそうです
こちらをはじめ、下社の春宮と秋宮の間には所々で温泉が湧いていました pic.twitter.com/3ncs26rQJh
神様でも夫婦喧嘩するんですね。
日本の神様はお酒を楽しんだり、お祭りを盛り上げたり、時には夫婦喧嘩をしたりと、人間らしい一面があって親しみやすさが魅力的です。
(諏訪大社の怖い七不思議):五穀の筒粥
諏訪神社下社では1月14日の夜、白米と小豆を44本の葦と共に煮て、翌日その粥の量で農作物の豊凶やその年の吉凶を占う神事が行われます。
ちょっとあり得るけど、所詮は占い。
白米と小豆を煮て翌日の粥の量で吉凶を占うという行事は、実際のところ環境要因が大きな影響を与えた可能性があります。
焚き火の火力や気温、湿度など、自然の条件が粥の出来具合に影響を与え、それが豊凶や吉凶の予測に結び付けられたのではないかと考えられます。
昨晩からの諏訪大社下社春宮、筒粥神事へ行ってきました。
— うしねこ (@ushineco02) January 14, 2023
今年は三分五厘。 pic.twitter.com/NtcROlcM7F
御射山祭の当日に太陽・月・星が同時に見えたがどうかで削除されちゃう豊作占いですね!
科学的には定量的なデータが取れるため、全く意味を成さないわけではありませんが、1月14日の結果だけでその年の豊凶を判断するのは、やはり占いの範疇を超えないと言えます。
(諏訪大社の怖い七不思議):浮島
砥川の清流中にある浮島社は、どんなに大水が出ても決して流されなかった島として、下社七不思議の一つに数えられています。島には清め祓いの神様が祀られ、6月30日の夏越の大祓では厄を払う神事が行われています。
んなことあるかい!(でも信じる)
浮島社がどんなに大水が出ても流されなかったという話は、自然現象としての説明がつかない点が多いです。
浮島が沈まない理由としては、島の地形や川の流れに影響されることが考えられ、神話的な意味合いが強いと見るのが現実的です。
諏訪大社下社春宮の茅の輪。
— 三好妙心 (@miyoshinsai) June 30, 2023
浮島社に設置されています。
どんなに大水が出ても流されたことのない浮島社。諏訪の七不思議のひとつです。
雨のため、御作田社祭、浮島社祭、大祓式もまとめて、春宮神楽殿で行われます。こちらも午後三時からです。 pic.twitter.com/YkSufduvdX
え?「んなことあるかい!」なのに「信じる」ってどういうことですか?
個人的にはすごく信じたいのですが、川の中洲が全く流されないというのは、とても説明が難しいんです。ただ少し気になったことがあります。
下社春宮は砥川が東へ膨らんだ場所(わずかに高台)に位置し、その高台が自然の堆積物によるものなのか、それとも元々高台だったのかが分かりません。
また仮に砥川が浮島を流してしまうような河川であった場合、このような河川沿いの(水害リスクの高い)位置に下社春宮が建てられたという点も少し不自然に思えます。
なお下社春宮に寄り添う形で位置する浮島については、地図を見る限りでは以前から流されていないようにも見受けられます。
この件については地形マニアとしても確証が持てず、まだ結論が出せないため、現時点ではポジティブに信じておくことにします。
現地で再調査する必要がありそうですね。調査結果は後日、記事を更新する形でお伝えする予定です。
諏訪大社の怖い話:結局怖いの?怖くないの?
色々あるけど、怖くはない。
諏訪大社にまつわる「怖い話」と聞いても、実際には多くが伝統的な神事や地域に根付いた文化に過ぎません。
例えば「元朝の蛙狩り」や「神野の耳裂鹿」など、これらは古くから続く儀式であり現代ではその意味や背景が理解されつつあります。
これらの儀式が「怖い」とされるのは、その内容や表現方法にあるだけで、実際には神聖で歴史的な価値を持つ行事です。
蛙や鹿がかわいそうだったり、ビジネス七不思議っぽいのが多いようでしたが、怖くはなかったですね。
そうですね。ネットやSNSでの噂に左右されることなく、安心して諏訪大社への参拝を楽しんでいただければと思います。
まとめ
諏訪大社にまつわる「怖い話」について考察してきましたが、実際には怖いというよりも、長い歴史と深い信仰に基づいた伝統的な儀式や地域の文化が反映されたものだと言えるでしょう。
これらの不思議な出来事や儀式が怖いとされる背景には、恐怖や異常を感じやすい文化的な文脈が影響していることが多いです。
現代の視点で見ると、諏訪大社にまつわる「怖い話」はむしろその歴史的価値や地域の信仰を理解する手がかりとして捉えることができます。
怖さよりも神聖さや信仰に触れる貴重な機会として、諏訪大社を訪れてみてはいかがでしょうか。
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