「カメラ趣味っていいかも」と思いながらも、「やめとけ」と言われて不安になった方へ。
この記事は、カメラを趣味にしようか迷っている人に向けて、なぜ挫折しやすいのか、後悔しない始め方はあるのかをわかりやすく解説するものです。
初期費用の高さやゴールの見えにくさ、動機の曖昧さがカメラ趣味の落とし穴。
この記事を読むことで自分が本当にカメラに向いているのか、どこから始めれば失敗しにくいのかが見えてきます。
始める前に知っておいて損はありません。
カメラ趣味は「やめとけ」と言われる理由
カメラはとにかくお金がかかる
カメラ趣味の第一の壁、それは「とにかくお金がかかる」こと。カメラ本体だけでもエントリーモデルで数万円、本格的な一眼レフやミラーレスになると数十万円は当たり前。
さらにレンズがまた高い。1本数万円、ハマれば「広角用」「望遠用」「単焦点」などと次々欲しくなる仕様です。
そして終わりのない周辺機器地獄。三脚、ストラップ、カメラバッグ、SDカード、バッテリー、レンズフィルター…。撮影に出るたび「アレが足りない」となって、財布が軽くなっていきます。
「趣味で始めようかな」くらいの気持ちで初期費用を調べてドン引きしてやめた人は、実際かなり多いんです。
趣味にしてはゴールが見えない

カメラ趣味のもう一つの落とし穴は「成果が曖昧」という点です。写真って何をもって「上手い」とするのかの基準が人によってバラバラ。
資格があるわけでもなければ、明確な成長実感を得るのも難しい。撮った写真を誰かに見せるでもなくSNSに上げても反応が薄く、気づけばフォルダの肥やしに…。
「ゴールが見えない趣味は苦しい」とよく言いますが、カメラはまさにそれ。
仕事でもないのに終わりのない上達を目指し、自己満足に閉じこもってしまうと思ったより心が疲れてしまう趣味でもあるのです。
「とりあえず趣味がほしい」人には不向き
何か趣味を持ちたい。でも特にやりたいこともないし、カメラなら簡単そう…。そんなノリでカメラに手を出した人が、あとで後悔する率は正直かなり高いです。
思った以上に時間もお金もかかり、知識やスキルも必要。「なんとなく始めた」では長続きせず、数ヶ月でレンズがホコリをかぶるのが現実です。
カメラは“なぜ撮りたいのか”“何を残したいのか”がはっきりしてこそ楽しめる趣味。自分の中にその目的がない状態で始めると、費用も努力も虚無に感じてしまうことが多いのです。
それでも人はなぜカメラを趣味に選ぶのか?
「趣味を持たなきゃ」という焦り
特に30代〜50代の男性に多いのが、仕事や家庭に一区切りついて「趣味でも始めようかな」と思うタイミング。
周囲の友人が釣りやゴルフ、キャンプに熱中しているのを見ると、自分も何か…と焦りを感じる人は少なくありません。
その中でカメラは「道具を買えばすぐ始められそう」「家族との思い出も残せそう」と、ちょっと手頃に思える選択肢に見えるんですよね。
でも実はこの“焦り”ベースの動機はかなり危険。始めたはいいものの、続かない。続かないから後悔する。自分に合う趣味を探すはずが、“失敗体験”だけが残る…という悪循環に陥りやすいんです。
カメラは“手っ取り早く始められそう”に見える

カメラは「機材さえ買えば始められる」と思われがち。
でも実際には撮影技術・光の知識・編集スキルなど、見えないハードルがいくつも存在します。しかも、実際に撮りに行くには“外出する時間”と“撮りたい被写体”が必要。これが案外ネックになる。
カメラを買ったはいいけれど、時間が取れずに押し入れ行き。「次の週末こそは」と思っているうちに熱が冷め、結局一度もまともに使わないまま…というパターン、めちゃくちゃ多いです。
カメラ趣味=カッコいいという幻想
SNSやYouTubeでオシャレに撮影する人を見て「自分もあんなふうにやってみたい」と思うのは自然なこと。でも現実のカメラ趣味は、意外と地味で泥臭いものです。
設定の最適化、撮れ高ゼロの撮影日、重い機材を背負っての移動、外での寒暖差との闘い…。
見た目や雰囲気だけで飛び込むと、そのギャップに苦しむ人は少なくありません。「思ってたのと違った」という脱落者が多いのは、こうした“表と裏”の乖離があるからなんです。
カメラを趣味にするなら“目的”が必要
写真は「中間目的」にすぎない
カメラが好きだから写真を撮る──それ自体は悪くありません。でも冷静に考えてみると、写真って「何かを残す」「誰かに伝える」ための“手段”にすぎません。
記録や表現のために撮るなら意味がありますが、「撮ること自体」が目的になってしまうと、だんだん虚無感が出てくることも。特に何も発信せず、記録にも使わないまま写真が溜まっていくと、「これ、何のためにやってるんだっけ?」とふと立ち止まる瞬間がやってきます。
カメラは“目的がある人”にこそ力を発揮するツールです。
目的なき撮影はむなしさを生む

撮ること自体が目的になってしまうと、結果は「フォルダだけが増えていく」現象に陥りがち。SNSに投稿しても反応が薄ければモチベーションも下がり、「やってる意味がわからない」と感じるようになります。
そのまま撮影を続けても、満足感よりもむなしさの方が大きくなっていく。実際、「やめとけ」と言う人の多くはこのステージで脱落した人たちです。
“何のために撮っているのか”が見えないままシャッターを切ることは、思った以上に精神的にきついんです。
写真を通じて“何をしたいか”が明確な人はOK
逆に言えば、カメラは「その先にやりたいこと」がある人にとっては最高の道具です。
旅行記を書きたい、Vlogを撮りたい、絵の資料にしたい、ハンドメイド商品の紹介をしたい…。そんな目的が明確であれば、撮る行為が生きてきます。
「作品を作る」「記録を残す」など、使い道があることでカメラは“手段”として価値を持つ。目的があるからこそ、少々の出費や手間も楽しみに変わります。
カメラは“撮ること”が楽しい人向けというより、“撮ったあと”を楽しめる人に向いている趣味なんです。
それでもカメラを始めたい人へ
まずはスマホから試してみる
最近のスマホカメラは本当に高性能で、趣味のスタート地点としては申し分ありません。iPhoneやPixelなどの最新機種なら、構図・光の扱い・ボケ感までしっかり体験できます。
まずはスマホで「構えて撮る」という行為に慣れ、自分にとって撮影が楽しいかどうかを見極めてみましょう。
いきなり高額なカメラを買って後悔するより、スマホで熱量を確認してから機材を検討する方が失敗のリスクは圧倒的に少なくなります。
最終目的を先に決めておくことが大切

何を撮るのか、どう使いたいのか。これを事前に明確にしておくだけで、カメラ趣味はずっとブレなくなります。
旅行記として残したい、Vlogを始めたい、作品として展示したい…。目的が明確になれば必要な機材も撮影スタイルも自ずと決まってきます。
「撮ることをどう活かすか」が見えていれば多少の出費も努力も納得して続けられます。趣味を続けるために必要なのは、“自己満足”よりも“活用のリアリティ”かもしれません。
「やめとけ」は優しさかもしれない
「カメラ趣味はやめとけ」と言われた経験がある人もいると思います。でもそれって、必ずしも否定ではなく、続けられなかった人のリアルな“警告”だったりします。
やるならちゃんと覚悟を持って始めてね、というアドバイスとして受け取れば、それはむしろありがたい言葉。
カメラは気軽に始められるようでいて案外続けるにはコツと覚悟がいる趣味。だからこそ「やめとけ」の裏にある経験談をヒントに、自分なりのペースで始めてみてください。
まとめ

「カメラ趣味はやめとけ」──そんな言葉は、一見ネガティブに聞こえるかもしれません。
でも実はそこには、「無駄なお金や時間を使って後悔してほしくない」というリアルな経験者の想いが込められていることも多いんです。
カメラは続けるにはお金も時間も覚悟も必要な“意外と重い”趣味。でも同時に、目的がはっきりしている人にとっては、とてもクリエイティブで充実した時間をもたらしてくれる最高の道具でもあります。
大事なのは「自分はなぜカメラを使いたいのか」「その写真をどう活かしたいのか」。その答えが見えていれば、多少の苦労や出費もきっと“趣味の深み”として楽しめるはずです。
“やめとけ”の声に耳を傾けつつ、自分なりのカメラとの付き合い方を見つけてください。そうすれば、この趣味はきっと、あなたにとって価値あるものになってくれるはずです。
編集後記

今回は「カメラ趣味はやめとけ?」という、ちょっと挑戦的なテーマで記事を書きました。正直これ、完全に私自身の話なんですよね。実は私も10年ほど前、「趣味がない!」と悩んだときに一眼レフを買ったことがありました。
私の父がカメラ好きだった影響もあって、自分も自然と「カメラ=趣味としてカッコいい」と思い込んでたんだと思います。でも実際にやってみると、毎晩の手入れだけで終わっちゃう。
撮影が目的じゃなくて、“趣味がほしいからカメラ”という順番だったので、結局「何を撮るのか」が決まらないまま無意味でやたら解像度が高い写真が溜まり、ハードディスクだけがパンパンに。
綺麗な写真が撮れても見返さなければ自己満足で終わってしまうし、うまく撮れなければ悔しいからまた機材を買い足して…と、完全に“カメラの底なし沼”に沈んでいく。
だから今はもう一眼レフは使っていません。このサイトで使用している写真も全部iPhoneで撮影。最近はスマホカメラも性能が上がってるし、MacBookにリアルタイムでデータ連携される利便性が何より便利です。
カメラって、本当に目的がある人には最高の道具だと思います。でも「趣味がほしいから買う」だと、すごく遠回りになることもある。だから今回の記事は「続けられなかった私の経験談」として、これから始める人へのささやかなヒントになれば…という気持ちで書きました。参考になれば嬉しいです。
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